2016年11月16日水曜日

ごきげんさん 2016.11.16.

脳出血で意識障害が続いている患者さんのご家族が「家族に何かできることはありますか?」と三重県から受診されました。 近日中に急性期病院からリハビリ病院へ転医させられるそうです。 ご家族にできる最も効果的な療法は、手足の十井穴刺絡の代用「手足の爪もみ」です。 井穴刺絡をする爪の生え際の両外側ポイントを中心に、爪の外縁を絞るように揉みます。 福田稔先生の「爪もみ」は、1つの指を10秒揉むように指導されていますが、井穴刺絡の経験上、1指1分ほど揉んだ方が効果的だと思います。 やり始めたら必ず両手ともすべての指を揉みます。片手だけや途中で止めてしまうと、陰陽・交感神経ー副交感神経のバランスが崩れて、予想外の副作用が出てしまうことが懸念されます。 右手ー左手ー右足ー左足と続けて揉んでも構いません。 出来れば朝夕の2回、揉むのが良いでしょう。 爪もみで最も大事なことは、良くなると信じること & 良くなれと念じること です。 これは、身体を拭いてあげる、マッサージしてあげる、食事介助してあげる、下の世話をしてあげる・・・どの時にも共通して言える白魔術です。 福田先生お薦めの「つむじ押し」も効果的です。もちろん百会でも構いません。 髄液の水毒化を防ぎ、脳の悪血を排泄する働きが期待できるので、特に遷延性意識障害には有効です。 丹田が虚したり冷えたりしているでしょうから、温灸がムリなら、ホッカイロを当ててあげるのも良いです(低温火傷に注意) 後頭部:うなじのあたりが熱していたり湿疹が出ていたら、清熱のために生姜湿布を作ってきて面会の間、当ててあげると良いでしょう。 もうひとつ、とても大切なことは、腸内フローラの保護です。 一日3回の食事や鼻腔栄養は、腸内フローラを悪玉帝国にしてしまいます。 ただでさえ消化吸収力が低下しているところに一日3食を摂らせると、一日のほとんどが吸収モードになってしまい、排泄モードが働きません。 脳には悪血と水毒がどんどん溜まり、脳神経細胞も神経経路も老廃物の汚染で機能停止に陥ります。 現実的には、入院中に小食療法を行うのはムリです・・・少なくとも「どんどん食べて栄養をつけなければ治らない」呪縛からは守ってあげたいものです。 脳の冷えに関しては、ステロイドはもちろんのこと、鎮痛剤、特にシップはできるだけ控えましょう。 脳幹が凍えると、神経性の廃用性マヒの進行を早めてしまいますので、いくら良いリハビリを続けてもマヒは回復しにくくなってしまいます。 鎮痛剤シップを使いたいのなら、生姜湿布を作ってきてあげましょう。 ・・・それにしても・・・どれも脳外科専門医が言うことではありませんね。進化し過ぎたかな?