2017年2月22日水曜日

ごきげんさん 2017.2.22.

「癌もどき」の近藤誠先生の本を数冊ですが読破して・・・今日は近藤先生の vs免疫療法 のお話をしましょう。 近藤先生は、免疫療法も一刀両断にされています。 元々、統計学的エビデンスを集めてきて「癌もどきは放置しても大丈夫。ホンモノ癌は3大療法や免疫療法、代替医療を駆使してもダメ。ゆえに、癌は放置するのが患者さんのQOLのために最も良い」という論陣を張っておられます。 免疫療法の中でエビデンスがあるのは(例えそれが悪意的に統計操作されたデタラメだとしても)、NK細胞を活性化する等の先端医療的な免疫療法だけです。 近藤先生は、このような1クール何百万円もかかる免疫療法に向けて NO! を叫ばれています。 「刺絡療法」のルーツでもある安保先生らの免疫療法に関しては、ほぼ門前却下状態でスルーされてしまっていました。(著書に「爪もみ療法」が出てきました) 安保先生らの報告は読まれているとは思いますが、統計的エビデンスがない報告なので、知っているけどスルーなのでしょう。ここには書けませんが、ある理由で安保先生らの免疫療法に否定的なのも頷けます。 近藤先生に「刺絡療法」を含めて鍼灸漢方治療などの代替医療について尋ねても否定的な意見しか返ってこないかもしれません。 もうひとつ・・・根本的に違ったのは、食事療法に関してでした。 近藤先生は、しっかり食べて栄養をつけなさい、です。 玄米菜食や少食・断食に対して、極めて否定的な意見でした。 統計的エビデンスにも、低脂質、低タンパク、やせ型の癌患者さんは免疫力と体力が劣っているので癌治の成績が悪い、との立場でした。 癌による心理的&肉体的な激やせ癌患者さんばかり診ておられるからでしょう。 断食療法の甲田カーブでは、半年目が最も痩せますが、その後、回復してきます。 近藤先生の外来にセカンドオピニオンを求めて受診する癌患者さんは、この半年目の底に向かってドンドン痩せている最中でしょうから、確かに免疫力も体力も落ちてしまうように見えるでしょう。 「癌になったらステーキを食べろ」と冗談半分で書かれていました。 残念ですが、栄養学の面では近藤先生はビスマルク時代のままのようでした。 近藤先生の著書を読みながら・・・ 免疫療法(刺絡療法)と食事療法(玄米菜食・少食療法)も 三大癌治療を受けていない癌患者さんには、体力的にもモチベーション的にも問題なく行っていただけます。 問題は、三大療法をやってしまった癌患者さんです。 免疫療法(刺絡療法)にはそれほど問題ありませんが、食事療法の導入はなかなか難しいかもしれません。 食道〜大腸〜肛門までの消化器官の狭窄、嚥下困難、人工肛門、肝障害、肺障害、腹水・・・ 玄米菜食&少食モードに身体が変換し終えるまでには半年〜1年かかります。それまで身体がもたない可能性が高いのです。 これは私もこれから乗り越えていかなければならない問題点です。 近藤先生 vs 癌医者・検診医・緩和ケア医 の大論争ですが、 その近藤先生のことがよくわかったので、近藤先生の「癌もどき」理論へのセカンドオピニオンができるように(もちろん癌医療マフィアとは対極です)これからも癌の勉強を続けていきます。