2016年4月4日月曜日
ごきげんさん 2016.4.4.
奥山医院の診察室に机はありません。
患者さまの椅子と私の椅子とベッドだけの診察室です。
望診、問診、舌診、脈診・・は、患者さまと向かい合って行います。
もちろんパソコンもキーボードもありません。
「どこの医者もパソコンばかり見ていて、こっちを診てくれない」の声を
旧医院の頃から何度もうかがってきました。
デジタル西洋医は、近未来には診断ロボットに取って代わられてしまいます。
幸いにして、私は東洋医学専門医です。
患者さまを「診る」ことがすべてです。
五感で診るだけだとロボットに追いつかれてしまいますが、
五感を超えた感性と「閃き」がこちらにはあります。
ロボットはレーザー、超音波、神経電位、X線などを駆使して人間をスキャンすることができます。
心理分析や行動分析で人間のこころを読み取ることだってできます。
人間同志は、相手の身体もこころもロボットほど読み取れません。
でも、人間同士は共感することができます。
それは愛であったり、信頼であったり、尊敬であったり、感謝であったり・・・
それは人間らしさを創り出し、生きがいを育みます。
昼でも夜でも、晴れでも曇りでも雨でも雪でも、この地球はいつも美しい景色に満ちあふれています。
人間はどんな景色にも「美」を見いだせます。
この地球と相性が良いのは、共感であり、閃きであり、美を愛でる感性です。
患者さまを目の前にして、「まず診る」こと。
そして、繋がることが診療の第一歩です。
新医院の診察室は、そんな祈りをこめて作りました。