2017年1月10日火曜日

ごきげんさん 2017.1.10.

「交感神経の過緊張を治療するために、星状神経節ブロックをしていますが、刺絡療法とはどこが違うののでしょうか?」とのお問合せをいただきました。 星状神経節ブロック:頚部にある交感神経節に局所麻酔薬を注入し、交感神経を一時的にブロックすることにより、頭部・肩・腕・胸部等の局所の痛みを改善するだけでなく、体全体の自然治癒力を高める治療法です。 星状神経節ブロックは、多くの病気に効果があることで有名ですが特に、顔面神経麻痺・手掌多汗症・顔面けいれん・眼瞼けいれん・網膜中心動脈閉塞症・帯状泡疹後神経痛・がん性疼痛・頸椎症疼痛・レイノー病・バージャー病・突発性難聴・顎関節症などに効きます。 直接に頚部に注射する星状神経節ブロックは、脳外科医時代には外来でよく施術してきました。 確かに効果はありますが、動脈性出血と気胸という稀ですが重大な副作用を伴う(特に熟練して慣れた頃に危ない!)のがネックでした。 もうひとつの欠点は、右左の両側を同時には施術できない!ことです(両側の交感神経をマヒさせると・・・大変なことになります) 20年前の門真 奥山医院では、遠赤外線レーザーを用いた星状神経節ブロックを行っていました。 これなら副作用はありません。しかし、効果はマイルドで、頻回に通院していただかないと満足していただける効果は得られませんでした。 星状神経節ブロックは、交感神経の過緊張を緩和する効果があります。 ただし、副交感神経を直接、治すことはできません。 がん性疼痛には効きますが、自然治癒力&免疫力を高めて癌を治すには・・・どうかな?と思います。 私は「刺絡療法」をお薦めします。 星状神経節ブロックが効くと言われている病気や症状にも、もちろん効きます。 「刺絡療法」は、交感神経の過緊張と副交感神経の過緊張のどちらにも効果を発揮します。 陰陽太極理論に基づいて、交感神経と副交感神経のバランスを整える作用に優れているからです。 これ以上の治療法があれば、当然、患者さまのためにその新しい治療法を取り入れますが、今のところ、「刺絡療法」より優れている治療法はありません。 手足の指先の刺絡はチクチクと痛いですが、星状神経節ブロックのような重大な副作用は全くない点も「刺絡療法」の優れているところです。 「刺絡療法」の欠点としては・・・手足の十井穴刺絡・百会と頭部の経絡経穴鍼・全身の経穴経穴打鍼・衞氣打鍼・仙骨打鍼を丁寧に行うので、約2時間かかることです。 星状神経節ブロックの治療回数は、当初の2〜3ヶ月は毎週1回、症状が改善してくれば月1〜2回が多いようですが、「刺絡療法」も同じです。 当然ですが、癌や難病の患者さんは毎週1〜2回の治療が長く必要となります。 星状神経節ブロックも「刺絡療法」も2〜3回やっただけで病気が治ってしまう! 魔法の治療法ではないところも同じです。 星状神経節ブロックから、遠赤外線レーザーによる星状神経節ブロックを経て、「刺絡療法」へ 星状神経節ブロックを実際にこの手で施術してきた上で、やはり「刺絡療法」の方が別次元に効果的だと感じています。 西洋医学がお好きなら星状神経節ブロックへ どうぞ。 東洋医学&自然医療がお好きなら「刺絡療法」へ どうぞ。