2017年8月6日日曜日

ごきげんさん 2017.8.6.

光の前世療法:光との対話「亡くなった大切な方との再会セミナー」が終わりました。 皆さん、とても大切な気づきをしっかりと持ち帰って下さいました。 7月、今回と参加された方々の波動がどんどん美しく&高くなっていくのが、とても嬉しいです。 お母さんが亡くなった子供さんに会いに行く症例を「前世物語」の中からご紹介しましよう。 「サトル君との関係がもっともよくわかる過去生へ戻りましょう」 「どんな地面が見えますか?」 「乾いた黄土色の土です。畑みたいな感じがします」 「足に何か履いてますか?」 「裸足です」 「足のサイズは大人ですか、子どもですか?」 「大人です」 「下半身には何を着ていますか?」 「白い布みたいなものを帯みたいなもので腰に留めています」 「上半身は何を着ていますか?」 「ノースリーブの白い布です」 「手に何か持っていますか?」 「何も持っていません」 「手のひらを見て。肌の色は何色ですか?」 「肌色です。少し日焼けしています」 「右手で左手を触ってみてください。どんな手を感じますか?」 「ゴツゴツした男の手です」 「頭に意識を向けて。頭に何かかぶっていますか?」 「何もかぶっていません」 「どんな髪をしていますか?」 「短くて茶色のパーマがかかった髪です」 「ヒゲは生えていますか?」 「顎のまわりにあります。なんだかガッチリした顔立ちです」 「目の色は何色ですか?」 「黒い目です」 「あなたの意識はその男の人の中にしっかりと入ります。しっかりとその男の人に繋がります。そして その男の人の目でまわりを見ると、どんな風景が見えますか?」 「荒野の中に所々、畑が見えます」 「今、あなたがいる時間帯はいつ頃ですか?」 「昼間です」 「あなたの年齢はいくつですか?」 「中年です」 「あなたの名前は何と言いますか?」 「スティーブンです」 「スティーブンさんのそばに誰かいますか?」 「女性が斜め前にいます」 「どんな服装をしていますか?」 「長いローズ色のスカートに、上は長袖のグレーのシャツを着ています。頭には何か巻いています。肌 は白っぽいですが少し日焼けしています、目は茶色です。かごに豆を拾って入れています」 「その人の歳はいくつくらいですか?」 「中年です。お母さんっていう感じがします」 「どんな表情で豆を拾っていますか?」 「一生懸命に仕事をしています」 「スティーブンさんにとって、その女の人は誰ですか?」 「妻です。おとなしい人です。いつも微笑んでいます。良いお母さん、という感じがします」 「その女の人は、今のあなたが知っている人ですか?」 「知りません」  受け答えがしっかりとしてきました。先生はガイドのテンポを早めて場面を移しました。 「右手に石造りの宮殿が見えます。なぜだか十八世紀のような気がします。ここは南ヨーロッパのどこ か海沿いです。私はじっと宮殿を見上げています」 「あなたはどんな気持ちですか?」 「孤独です。ずっと城を見ています。時々溜息をついています」  お母さんの声が深く沈み込みました。 「スティーブンさん、その日の夕食の場面に移ってください。誰が一緒にいますか?」 「木の家の中にかわいい男の子がいます。おかっぱの髪にブルーの目をしています。六歳のジェニーで す」 「その子は、今のあなたが知っている人ですか?」 「お兄ちゃんの純一です」  お母さんはとてもビックリしました。でも涙顔が微笑んできました。 「他に誰かいませんか?」 「奥さんです。さっきの豆を拾っていた人です」 「今夜は何を食べていますか?」 「野菜の入ったスープです」 「スティーブンさんは今、どんな気持ちですか?」 「それなりに幸せです」  過去生を見る練習は終わりました。これからが本番です。先生は切れ目なく尋ねました。 「スティーブンさんの人生で、サトル君との関係がもっともよくわかる場面に移ってください。いくつ になって、何をしていますか?」  お母さんは少し男っぽい声でうつむいて答えました。 「崖の上に立って下の町を見下ろしています。さっきと同じ年頃です。中世の石造りの町が見えます」 「それからどうしていますか? 場面を進めてください」 「崖から飛んだ! 森の中に向かって・・・死んだのかなぁ。横たわっている身体を上から見ています。あららぁ、という感じがします」  まだ主題の答えがつかみきれません。先生は出会いの場面へと誘導しました。 「スティーブンさんの人生で、サトル君と初めて出会った場面に移ってください」 「町を歩いていたら、ぬいぐるみを抱きかかえている男の子が出て来ました。茶色の髪で目はブルーで す」 「あなたはその子を見て、何と思いましたか?」 「親のいないかわいそうな子だなぁ、育ててあげたい、と思いました。親子になる話をしながら一緒に 町を歩いています。私に感謝してくれています。その子は夕日を無言で見ながらずっと歩いています。 手をつないで家へ帰りました。奥さんは何も言いません。納得してくれています。ジェニーは楽しそう に一緒に遊んでいます。奥からお婆さんも出てきてニヤニヤ笑っています。この人は、今の私のお母さ んです」  サトル君は出てきましたが、まだ話がよくわかりません。先生はさらに二人の関係を探りました。 「スティーブンさんの人生で、サトル君との関係がわかる場面に移ってください。あなたはいくつになって、何をしていますか?」 「その子のお父さんは鉄砲を使って悪い仕事をしていました。子供をほったらかしにしていたので、私 はかわいそうに思いました」  何かスッキリしません。何かが隠されているような感じのまま、先生は死ぬ直前へと導きました。 「スティーブンさんの人生で、死ぬ直前の場面に移ってください」  お母さんはお腹を手でさすりながら答えました。 「家のベッドで寝ています。お腹が痛いです。私は病気で死にそうです。もう七十五才になっています。 奥さんとジェニーとさっきの子が看取ってくれています。子どもたちは悲しそうですが、奥さんは無表 情です」 「死ぬ直前に何を考えていますか?」 「もう治らない病気です。でも幸せに暮らせました」  先生は死ぬ直前から、よくわからなかったところを振り返りました。 「さっきの崖のところを思い出して、あれは何だったのですか?」  彼は淡々と答えました。 「あの後、誰かに助けられました。気がついたら町にいて、そしてあの子と出会いました」 「なぜ崖から飛んだの?」 「飛んでみたくなったのです。イカロスの時代のように・・・」  急に彼の眼球が激しく動き出しました。彼は何かを見ていましたが、黙ったままでした。目の動きが 治まると、彼はまた答え始めました。 「背の高い白い服を着た男の人に押されたのかもしれません。その森に住んでいる悪い主みたいな気が します」 「その悪い人は、今のあなたが知っている人ですか?」 「部長です」  お母さんは驚いた声で答えました。 「崖から飛びながら何を考えましたか?」 「あら・・・押されちゃったのね、という感じです」 「助かって気がついた時に、あなたはどう思いましたか?」 「ああ、僕は助かったのだから、やっぱり何かをやらなくちゃいけないんだ、と思いました。そして町 であの子に会った時、この子を助けてあげよう、と決めたのです。それからずっとジェニーと一緒に育 ててきました」  これであらすじが見えてきました。先生は死ぬ場面へと戻しました。 「では、スティーブンさんが死ぬ場面に戻ってください。死ぬ場面を通り越しましょう。そしてあなた の意識が身体を離れて宙に浮いたら教えてください」  彼は大きな息をひとつしてから言いました。 「はい、身体を離れました」 「あなたは身体を離れた時に、何か決心したことはありますか?」 「今度生まれ変わったら長生きして子どもをちゃんと育てるぞ。押されて死にかけたことを恨みません。もう許さないといけません」 「下にスティーブンさんの死体が見えますか? 下では何が起こっていますか?」 「みんなが泣いています」 「それを見てどう思いますか?」 「かわいそうだな」 「宙に浮いたあなたのまわりを見て、感じてください。あなたに声をかけてくれる存在はいますか?」  彼は嬉しそうに言いました。 「きれいな女性がやって来ました。一緒に上へ行きましょう、と言っています」 「その女性と一緒に高く高く上にあがります。高くあがったところからスティーブンさんの人生を見て、何か気がつくことはありますか?」 「普通の生活をしてきました。これといって山も谷もなく、真面目な正義感の強いお父さんでした」 「もっともっと高く高くあがります。その高く高くあがったところから下を見ると、スティーブンさん の人生と、今、生きているあなたの人生が見えます。二つの人生が平行に並びます。二つの人生を見比 べてみて、何か気がつくことはありますか?」 「スティーブンの人生では特に何もなかったのですが、これじゃいけない、やっぱり自分はいろいろな 試練を乗り越えて何かを学んでいくべきだ、と思いました。だから今の人生はすごく山あり谷ありなの です。極端なんですね。私が選択するのは・・・」  お母さんの肩の力が抜けました。先生は続けて尋ねました。 「今度は上を見てください。そこから上はどうなっていますか?」 「神様みたいな偉い人が見えます」  お母さんの声が元気になってきました。 「その神様のところまで上ってください。神様はどんな表情をしていますか?」 「雲の上でちょっと恐い顔をしてます」  恐い顔? と私は一瞬躊躇しましたが、先生はそのまま進めました。 「その神様に聞いてください。私とサトルくんとの関係は何ですか?」 「あなたの子どもでしょう」 「サトルくんは今、何をしていますか?」 「遊んでいるよ」 「会わせてください」 「どうぞ」  お母さんの声がつまりました。静寂が流れていきます。  お母さんはハンカチで涙を拭き始めました。先生は優しく尋ねました。 「どんな様子ですか?」 「神様のまわりで出たり隠れたりして遊んでいます。ニコニコしています」 「お母さん、会いにきたよ」 「私に気がついて照れています」 「しっかりサトルくんを抱きしめてあげてください。どんな感じがしますか?」 「かなり照れています」 「おかあさんに何か言ってよ。ここまで会いに来たのよ」 「しっかりしなさい、って言われました」 「サトルくんは、なぜ早く死んじゃったの?」 「僕はこっちの方が好きなんだ。神様のところは楽しいんだよ」 「なぜ、お母さんのもとへ生まれてきたの? サトルくんの人生の目的は何だったの?」  お母さんが泣きながら、ゆっくりと答えました。 「私たちの成長のためです。その役目をかって出てくれたのです」 「サトルくんは自分が早く死ぬことを知っていたの?」 「何言ってるのか、わかんないよ」 「サトルくんは、なぜ私をお母さんに選んでくれたの?」 「お母さんのことが好きだからだよ」 「またサトルくんは私たちのもとに生まれかわって来ないのですか?」 「うーん、難しいかな・・・」 「サトルくんは神様のところで幸せですか?」 「幸せだよ。だから心配しないでね」 「サトルくんが死ぬ時、痛くなかった? 苦しまなかった?」 「別に・・・車に当たった瞬間に抜け出ちゃったんだよ」 「サトルくんは誰も恨んでいない? お母さんを恨んでいない?」 「全然、誰も恨んでないよ、と笑いながら言ってくれました。生きてた時と同じ笑顔の素直なサトルく んのままです」 「サトルくん、お父さんにも何かメッセージをちょうだい」 「お父さんもお母さんとお兄ちゃんを助けて、がんばってね」 「お兄ちゃんにも何か一言、言ってよ」 「僕のおもちゃで遊んでいいよ」  先生は神様に尋ねました。 「サトルくんをしっかり抱きしめながら神様に尋ねましょう。今回の私の人生の目的は何ですか?」 「今のままをしっかり生きなさい。前を見て、道があって、それを行きなさい」 「お兄ちゃんとの関係は何ですか? お兄ちゃんから何を学ぶのですか?」 「優しさです。けなしてはいけません。一人の人格を持った人間として育てなさい。サトルくんはもと もと神様のまわりにいるような魂だったので、生まれてきても普通とは違う人格だったのです。私たち がかわいそうだから降りていってあげなさい、と神様に言われて生まれてきたのです」  お母さんは泣き続けています。 「神様のおつきのような人なのです。でも私を見て笑っています。ニコニコ笑ってくれています。もう この笑顔だけで十分です」 「しっかり抱きしめてあげてください」 「生きていた時よりも、やせたような気がします。そしたら、お兄ちゃんと違ってスリムになってきた だけだよ、と言っています。こちらで成長しているみたいです」 「神様のもとでは、なぜ背が高くなっているの?」 「元々こうなんだよ、って言っています」  先生は神様に尋ねました。 「人間は何のために生きているのですか?」 「清い心を持った人になるためです。死んだらスッーと天国に上がれるように、気持ちを真っ白にしな さい」 「これから私はどうしたらいいのでしょうか?」 「人を助けなさい。役に立つようなことをしなさい。それで自分を磨いて、清く正しい人になりなさい」 「部長との関係は何ですか? あの人からも何か学ぶことがあるのですか?」 「人を許しなさい。恨んでいてはいけません」 「私に許すことが出来ますか?」 「大丈夫、出来ますよ」 「なぜ私は何回も生まれ変わっているのですか?」 「このテーマは今回が最後だから、いっぱい勉強してきなさい」 「今まで私は何回生まれ変わりましたか?」 「八十六回」 「その中でサトルくんと一緒に生きた人生は何回ありますか?」 「半分くらいです。三十二回です」 「お兄ちゃんとは?」 「二十八回」 「夫とは?」 「四十二回」 「部長とは?」 「三十六回」 「素晴らしい人生を送るためには、どうしたらいいのでしょうか?」 「愛しなさい。まわりの人を愛しなさい。愛があれば本当に幸せですよ」 「憎たらしい人を愛するにはどうしたらいいですか?」 「自分が一歩大人になって、その人を愛で包んであげなさい」 「スティーブンさんの人生で、サトルくんの役割は何だったのでしょうか?」  神様が教えてくれました。 「貧しい環境の子どもも大切にしてください、ということを教えたのです。その子を見過ごしていくこ とは簡単ですが、ちょっと立ち止まって出来るかぎり愛してあげなさい、ということです」  先生は神様にお願いしました。 「今回の人生の目的をクリアーできた、未来の私の姿をちょっと見せてください」  お母さんが楽しそうに答えました。 「今の家にいます。エプロン姿でご飯を作っています。サトルくんがいます。いつものように『ご飯ま だ?』と言っています。お兄ちゃんは高校生になっています」 「その未来のあなたの表情は?」 「笑っています」 「その未来の彼女にお願いしましょう。今の私に何かアドバイスをください」 「私は乗り越えたのよ。あなたもこの辛いことを乗り越えられるから、がんばってね。大丈夫よ」 「なぜサトルくんがそこにいるの?」 「写真から出てきちゃったのよ」 「では、サトルくんにも聞いてみましょう。サトルもお母さんに何か言ってよ」 「笑っています。もう一回生まれてきたのよ、と言っています」 「サトルくん、どうやったらもう一回生まれて来てくれるの?」 「今のとおりに僕から学んで、きれいな心のお母さんになってくれれば、また一緒に暮らしたいなぁ」  お母さんは大きな声で泣き出しました。お母さんの悲しみが出尽くすまで、先生は静かに待ちました。 「未来のあなたとしっかり握手してください。どんな感じがしますか?」 「がんばって。辛いこともあるけど、がんばってね」 「未来のサトルくんとも握手をしましょう」 「また会おうね」 「ふたりとも、今の私を応援してくれますか?」 「もちろんだよ。お母さんのこと、大好きだから」  お母さんはハンカチを握りしめました。先生はふたりを未来へと返しました。 「神様のところに戻りましょう。そして聞いてください。今回の私の人生はここまで順調ですか?」 「大変だったでしょう。よくがんばりましたね。もうこれからは楽ですよ」 「神様もこのまま私を見守ってくれますか?」 「見守っていますよ。ひとりひとりをちゃんと見てますよ」 「辛い時には、またここに戻ってきてもいいですか?」 「構いませんが、私はいつも見てるし、あなたが祈れば聞いてますよ。何かあったら祈りなさい」 「そこにいるサトルくんにもお願いしましょう。お母さんを見守っていてね」 「いつも見てるよ。今までと変わらないよ。時々そばに行くからね」 「どうしたらサトルくんがそばに来ていることを感じられるかなぁ?」 「僕は光だからお母さんの目には見えないかもしれないけど、ちゃんと行ってるからね」 「最後にしっかりと抱きしめましょう」 「はい」 「連れて帰っちゃおうかな」 「サトルくんはそれでもいいみたいです」 「神様、連れて帰っていいですか?」 「それはちょっと難しいです。我慢しなさい」 「あなたはどうしますか?」 「神様のところに置いていきます」 「サトルくんはどうですか?」 「終止笑顔のままです」