2008年11月17日月曜日

まぼろしの邪馬台国 観ました

吉永小百合さん&竹中直人さん主演の邪馬台国を自らの足で追い求めた夫婦の実話を基にした、やさしく、あたたかくなれる日本映画です。
昭和40年代までは、この国を引っ張っていた男たちは確かにこの主人公のように頑固で顰蹙もので猪突猛進でした。それを支える大和撫子の日本女性もいた時代です。
竹中さんとシナリオと監督はみごとに盲目の主人公の生きざまと内に秘めた大きな愛を描いています。
ソウルメイトが不思議な縁でめぐりあい、きずなが育まれていく姿が九州の美しい自然に織り込まれて、命の吐息のようなあたたかさを描き出しています。
悲しく涙する映画が多い中で、このような、うれしくて、幸せを共感できる映画はとても貴重です。
本当に善いものは流行らない時流の中で、この映画を創る勇気を持たれた方々に敬意を表します。そして、テレビやDVDを通じて、邪馬台国のようにゆっくりとした時間の中で、これからたくさんの人たちの心にあたたかい光を灯して、幸せに導いてくれるでしょう。
心すなおな方にお薦めする秀作です。