2018年5月17日木曜日

ごきげんさん 2018.5.17.

透析寸前の腎不全の患者さんが昨年末から自然医学でがんばっておられます。 先月、さすがに尿毒症に至って緊急透析入院されました。 入院先の院長はじめスタッフの方々から「透析しないと死ぬ」と強く説得されましたが、もう一度自然医学にトライされる決心をされて週一回、当院へ通院されています。 腎不全の元凶は「食欲」であることは、他の腎不全の患者さんたちをみても明らかです。 美食家だった方々が多いのが腎不全の特徴です。 「食欲」は人間にとって最大の煩悩です。 この患者さんも前回の尿断食中は、この「食欲」に翻弄されました。 今は2週間の尿断食を終えて回復食に入っていますが、今回は前回の失敗を踏まえての超本気モードでご家族共々に食養生と生活養生に励んでおられます。 この患者さんが編み出した「食欲」煩悩の解脱法は 「ご家族の料理を作る」です。 心理学的な代償行動です。 なるほど・・・患者さんに教えられました。感謝&感謝。 家庭菜園があれば「食材を作る」も立派な代償行動になります。 「食べる」から「作る」へ まだ昇華のステップではないので心理的緊張(ストレス)は残りますが、とりあえず「食欲」煩悩を客観視できるところにまで来ていることはまちがいありません。 この患者さんとご家族の主治医をさせていただいて半年経ちましたが、ようやく腎不全の根本原因・・・つまり腎不全になった意味が見えてきました。 キーワードは「感謝する」 ご本人はご家族に「感謝しているよ」とおっしゃいますが、まだまだホンモノの感謝には至っていません。 ホンモノの感謝・・・皆さんは経験したことがありますか? 私が経験したのは・・・こころが突然張り裂けたように、ごめんなさい と ありがとう の熱い想いが大爆発してきて、大泣きしながら相手にしがみついて、出てくる言葉も「ごめんなさい」と「ありがとう」だけでした。 それはまるで迷子の幼子がやっと親を見つけて、しがみつき泣きじゃくるようでした。 しがみつきながら涙の滝壺からわきあがってくる想いは「うれしい」でした。 ホンモノの感謝は「うれしい」 感謝する人も感謝される人もうれしい想いでこころがいっぱいになります。 ありがとうと言えたからうれしい。 ごめんなさいと言えたからうれしい。 うれしいからありがとうもごめんなさいも言えるのですね。 ありがとう、うれしい、ごめんなさい。 この3つの呪文が「食欲」煩悩を解脱へと導いてくれそうです。