2008年6月14日土曜日

星風通信 200613

「どんな仕事でもその道のプロになれ」

プロとは、その道をわが職業としている専門家のことである。
つまりその道において、一人前にメシが食えるということである。

プロといえばすぐ芸能とか、プロのスポーツマンなどが浮かんでくる。
何もプロはそれに限ったことではないのであるが、
芸能やスポーツの世界ではプロとアマの差が大きく、
プロになるためには厳しい修練が必要だし、
その地位を維持するための努力も、並大抵のものではない。
それに値するものでなければ、お客はたやすくお金を払ってくれないのである。
そのためプロとしての自覚も強烈である。

何もプロの芸能人やスポーツマンでなくても、
生活している人はそれぞれの道においてはみなプロである。
学校を出て官庁や会社にはいる。あるいは何かの仕事につく。
そして収入を得るようになる。
それで食べていけるということ、それはとりもなおさず、
その道において自立したということであり、
プロの仲間入りをしたということである。
しかしそのうち何人がはたして、
プロとしての強烈な自覚を持って仕事をしているだろうか。

松下 幸之助

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今朝、信号待ちをしていると、向こうから、両足が不自由な女性が歩いてきました。足首が内転していたけど、杖もなしで引きずりながら歩いていました。
そして、その女性が神さまの化身だと直感しました。
それは、ずっと満面の笑顔で歩いておられたのです。
同じ交差点を行き交う人たちは、みんな、難しそうな顔、嫌そうな顔、不機嫌そうな顔、無表情な顔ばかりなのに。
何かいいことでもあった笑顔とか、いいことを想像している笑顔を超えた、無垢な笑顔そのものでした。今日もいいことを引き寄せる笑顔。幸せをまわりの人たちにも引き寄せてしまう笑顔です。
思いました。
いろんなことがドン底でも、何をやってもうまくいかなくっても、今朝もこうやって生きているんだから、笑顔になれるんだよ。
今日のこと、明日のこと、先々のこと、確かにこのままいけば最悪&不幸になりそうだけど、だからといって、今、不幸な顔、難しそうな顔、どん詰まりの顔、悲しい顔、あきらめきった無表情にならなくたっていいんだよね。
いやいや、今、今日をそんな不幸顔で始めるから、不幸な結果をどんどん引き寄せちゃうんだよ。今日の運命が不幸度8が決まっていた、避けられない事件を体験しなくちゃいけないとしても、朝から不幸顔になっていたら不幸度が15にアップするかもしれないし、朝から笑顔でいれば不幸度は4になるかもしれないんだよね。
運命は自分でどうしようもないとしても、表情は自分で完全にコントロール出来るんだ。そしてね、心は表情に出るけど、表情から心をコントロールもできるんだよ。ニコニコ笑顔を作っていれば、心だってニコニコしてくる、まぁ、そこまでいかなくたって、不幸で最悪な役柄を演じるのがバカバカしくはなってくるよ。
生まれてからずっと足が不自由だったら、ものすごいトラウマを抱えなくちゃいけないだろうなぁ、と思います。私だったら、笑顔で外を歩けないだろうなぁ。だから・・・あの女性は神さまの化身だと確信したのです。
神さまのメッセージは、「あんさん、朝から不幸&最悪ばかりをイメージして何しとりまんねん。ほらなぁ、こうやって、笑顔を作ってみなはれ。あんたの最悪や不幸なんて、小さい、小さい、ってわかりはるやろ。あんたが今、持ってはるもん、挙げてごらん・・・命やろ、健康やろ、人にできん仕事もあるやろ・・・ほらな、あんたのどこが不幸で最悪なんやぁ? なんやったら、この女の子と今、入れ替えたろうかぁ、どうや、替ってみるかぁ? ほらなぁ、そう思うたら、笑えてきたやろう。おまはんの考え、アホくさぁなってきたやろ。そうなんやで、不幸とかな最悪なんてもんは地獄と同じや。みんな、おのれで勝手に作って、嘆いているだけやで。アホくさぁ・・・そう思うたらな、どんどん笑いなはれ。アホに見えるまで、アホやと言うてもらえるまで笑いなはれ。わてな、こんなにアホでんねん、こんなに不幸でどん底になってしもうてアホでんねん、アホらしゅうて、笑えてしまいまんねん。一緒に笑ってやってくだはれな・・・人生の鍵は笑いやで」

幸之助さんの言葉を眺めていて、
プロは笑います。
プライドがあるとか、自信があるとかいうレベルでは、目は輝いているけど、キリリとした顔が似合うでしょう。笑っていても、目の奥に鋭いものがある感じです。でも、それでは半人前。自立した程度ですね。
プロとして強烈な自覚を持って生きている人は、目の奥の輝きは空になって、無垢な笑顔でニコニコしています。仙人さんとかマスターのイメージですね。

奥義を極める・・・ちょっぴりイメージを見せていただいた朝でした。