2018年7月2日月曜日

ごきげんさん 2018.7.2.

昔々に書いた「前世物語」の中から、先日、ポロッとこぼれ落ちてきた症例が・・・ どんな意味があるのか?わかりませんが、きっとこれを今、必要とされている方がおられるのでしょう。  紀元前七百年頃のエジプトに、マーラーという女の人がいました。毎日、夫と砂漠の向こうの湖に水を汲みに行きました。時々、市場で買い物もしました。  夫は白いマントを着て、とても優しい目をしていました。ダニエルといいます。ダニエルは「今の夫」です。  夕食は村の焚き火のまわりで食べました。ダニエル夫婦と三人の子供たちとダニエルのお父さんがいる家庭でした。子供たちがふざけあっています。マーラーは嬉しくて笑い出しました。心の中が暖かくて熱があるみたいでした。彼女はみんなで食事ができる幸せを感謝しました。  七十歳の頃、マーラーは老衰で死の床にいました。子供たちが手を握ってくれています。子どもたちのひとりは「今の娘」です。彼女は言いました。 「ありがとう」  彼女はダニエルを思い出しました。夫は少し前に病気で亡くなっていました。彼は最後に言いました。 「ありがとう。また会おうね」  そしてダニエルは目を閉じました。マーラーは感謝の気持ちでいっぱいでした。  彼女は人生を振り返りました。毎日の水汲みが楽しい思い出でした。大きな嵐が来て、村も、お父さんも、長男も、奪い去られたこともありました。  マーラーは、ダニエルと死んだ息子が迎えに来てくれたのに気づきました。夫は何も言わず、ただ笑って手を繋いでくれました。穏やかな死に顔を残して、彼女の魂は身体を離れました。彼女は家族への感謝の気持ちに包まれたまま逝きました。  マーラーの魂は、天へと昇りながら気づきました。
「私にはいつも家族がいました。その家族がいつも笑っていて、みんなが今日の出来事とかを話してくれたのを一緒に笑って、聞いている役目でした」  天空には光る星があり、その光の中心には、白いドレスを着て、白い顔に長い金髪の女性が笑って出迎えてくれました。光の人に尋ねます。 「夫との関係は何ですか?」  光の人が答えました。 「ずっと夫婦でした」 「今回の人生で、私は夫から何を学ぶのですか?」 「ひとつひとつの小さな喜びを感じることが出来る幸せです。着飾ったり、見栄をはったりしなくても、そのままで十分に幸せなのだ、ということを彼と一緒に感じなさい」 「今回の私の人生の目的は何ですか?」 「今ある悲しみを、悲しみとしないで学ぶことです。ないものを嘆いたりしないで、他に持っているものを喜びなさい」 「夫の両親からは何を学ぶのですか?」 「あなたが今まで気づかなかったことを気づかせてくれる人たちだから、大切にしなさい」「今の娘からは何を学ぶのですか?」 「毎日の小さな歓びを気づかせてくれるから、大切にしなさい」 「娘はなぜ私をお母さんとして選んだのですか?」 「私が気づかないことが多いから、気づかせたくって」 「私が頼んだのですか? それとも娘が選んだのですか?」 「娘がずっとあなたを見ていて、決めたのです」 「自分はこれでいいのですか?」 「何も恐がらなくていいから、前に進みなさい」 「今回の私の人生は、ここまで順調ですか?」 「これからは順調ですよ」 「今回、なぜ私は夫とペアーを組んだのですか?」 「そうなることになっていました」 「今回の人生を計画した時に、何か打ち合わせをしたのですか?」 「一緒にまた会おうねって約束だけしました。それで今回ここで一緒になったのです」 「今回のこの人生は私が決めたのですか?」 「はい」 「今の私に何かアドバイスをください」 「何も心配してませんよ。毎日、家族に感謝していればいいのですよ。ありがとうって言ってればいいのですよ」 「今回の人生の問題をクリアーできた、未来の私の姿をちょっと見せてください」  白い光の中にヴィジョンが浮かんできました。 「五十歳くらいで、夫と一緒に私の実家に帰っています。今、駅にいますが二人とも笑っています。実家でも私の両親と兄夫婦とお茶を飲みながらニコニコしています。とっても幸せです」 「その彼女にアドバイスを貰ってください」 「ちゃんと克服できているから大丈夫だよ」 「どうやったら克服できるの?」 「愛情とか、感謝の気持ちにたくさん気づいて、ありがとうって思うことです」  未来の彼女は今の彼女と暖かく力強い握手をしながら言いました。 「大丈夫、必ずこうなるから」  未来の夫も実家の家族もみんなが言いました。 「大丈夫、必ずこうなるから」  光の人も言いました。 「必ず出来るから大丈夫です」