2010年7月16日金曜日

心療内科

心療内科とは?
心療内科は内科の一分野です。消化器内科や循環器内科と同じように身体の病気を薬や生活習慣病の改善などで治療する専門分野です。

他の内科とどこが違うの?
従来の内科の分類が臓器別(消化器内科から胃腸や肝臓、膵臓など、循環器内科なら心臓や血管など)に分類されたものであるのに対して、心療内科は病気の特徴をもとに分類されたものです。その特徴とは、身体の病気ではあるけれども生活環境や習慣、精神状態などといった幅広いものの影響を強く受けるものを専門としていることです。

どんな病気を診ているの?
心療内科は「身体のこの部分」が専門と決まっているわけではありません。そのため、病名だけでは心療内科の専門領域かどうかわかりません。一例をあげてみると、「高血圧」という病気があります。これは循環器内科が専門とするものですが、薬を飲んでいても日常のストレスが関係してなかなか血圧が安定しないという人もいます。そういう場合に、ストレスへの対処法なども含めた治療(=心身医療)を行っていくのが心療内科ということです。

うつ病や神経症で心療内科を勧められたけど?
現在、心療内科には大きく分けて3種類あります。
ひとつは心身医療の専門家としてトレーニングを積んだ医者が内科領域で専門的な心身医療を行っている場合です。
二つ目は、臓器別の専門分野を習得した内科医が心身医療も学んで自分の診療に活用している場合です。
三つ目は、精神科医が受診の際の患者さんの抵抗感をやわらげるために精神科の代わりに心療内科という看板を掲げている場合です。1996年に心療内科が標榜科(看板に表示できる科目)として認められたときには圧倒的に精神科医の心療内科の数が多かったために「心療内科=軽い精神疾患を診る科」という誤解が広まったようです。

奥山医院は二つ目の脳科学と東洋医学の専門医が心身医療も習得して統合医療として診療しています。精神科専門医ではありませんので、精神症状で困っている患者さんは精神科もしくは精神科医が開いている心療内科の受診をお勧めさせていただきます。

(関西医大心療内科の案内を一部改編)